仰げば尊しわが師の恩
教えの庭にも はや幾とせ
思えばいととし この年月
今こそ別れめ いざさらば
夢のような四年間。当時の寮生活を振り返ると、いつも私はそう思う。あっというまに過ぎ去ってしまったが、とても充実した四年間であった。委員会活動も文化行事も、思いっきり寮生活を満喫した。
しかし、はっきり言って、私は、「寮食」に対しては、まじめな寮生ではなかった。あんなに安くて、毎日、いろいろな(時には、不思議な)メニューだったのに、どうして、ちゃんと予約して、食べなかったのだろう、と悔やまれる。
また、厨房交流会に対しても、不真面目であった。
ほかの様々な飲み会には、進んで参加していたにもかかわらず、悠元寮長を務めていた頃でさえ、厨房交流会への出席は、二の足を踏んでいた記憶がある。その心境は、悠元寮生なら、察してくれるのではないだろうか。
寮食・厨房に対しては、不真面目だった私であるが、田中さん、衛藤さんのことは、今でも大切な恩師であると感じている。
休日なのに、お一人で、厨房を掃除したり、調理器具を磨く田中さんの姿を見て、仕事に対する誇りと責任を教えられた。
厨房の中では、キリリとした白衣姿の衛藤さんなのに、埼大通りを、上下ジャージ姿で、自転車に乗って颯爽と駆け抜ける姿に、働く女性のたくましさを感じた。 そして、何より、あたたかく、私たちを見守ってくれた優しさに、いつも励まされていた。
寮食がなくなってしまうのは、非常に残念である。しかし、今は長年の労をねぎらい、しばし、ゆっくりと過ごしていただきたいと思う。
田中さん、衛藤さん、そして、調理員の皆様、本当にお疲れさまでした。そして、今まで、ありがとうございました。
寮食よ、いざ、さらば。
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