※現在、メンバー以外にも公開可能な内容のみを表示しています。すべての内容を閲覧するには、パスワードの入力が必要です。(パスワードのヒントはこちらにて)

 


文:岩原-92年

愛より寮祭

愛が破れた
証言をもとに、当時の光景をできるだけ忠実に再現。

 1993年、「愛より寮祭」をテーマとする第42回寮祭に、僕は情宣班の一員として参加していた。その中でも僕は、寮祭パンフと垂れ幕の作成を担当した。さて、その事件があったのは垂れ幕のほうなのだが、ちなみにパンフのほうはというと、愛を象徴するピンクの装丁に表紙には実行委員長の似顔絵を描き、寮生には”気持ち悪い”などとたいへん好評であった。今は無き大宮スケートセンターの広告も、今見ると何とも懐かしい。

 さて、垂れ幕は、浦和の伊勢丹から使用済みの10数メートルある垂れ幕をもらって来て、塗り替えをして、これを南棟の壁に垂らして使用した(伊勢丹さんありがとう)。その時は自転車でもらいに行った気がする。何と元気な……。
「赤かピンクの垂れ幕はありませんか?」とお願いし、運良くエンジ色っぽい垂れ幕がもらえた。そしてペンキ代を節約するために裏地を使って地の色を利用し、寮祭テーマ「愛より寮祭」を描いた。寮食堂がいっぱいになるほどの大きさで、思ったより大変だった。

第42回寮祭パンフ

寮祭パンフ表紙
 これが、たいへん好評だった(?)パンフレット。第42回の実行委員長は、田中Uさん。

 そして完成。無事、南棟の壁に張り終えると、何とも言いようのない嬉しさがこみ上げてきた。さて、その後何日か経って、ある時大学から帰ってくると、実行委員長が大変な形相で僕に駆け寄ってきて言う。
「大変なんですけど…!」
「何が大変なの?」と聞き返すと、彼はこう言った。
「愛が破れた!」と。
「情宣は風に弱い」とは、当時だけの格言では無かったかもしれないが、当時流行りの情宣、「空中文字(南棟、北棟の間に発泡スチロールなどで作った文字を吊るす情宣)」に負けず劣らず、垂れ幕も風には大分泣かされた。せっかく完成した垂れ幕が、折からの強風で、真っ二つに破れてしまったのだ。しかも、本寮祭を象徴する文字、「愛」という文字の真ん中、ちょうど「心」という字のあたりで破れてしまったのは、単なる偶然だっただろうか!?
 我々は急いでその垂れ幕をおろし、それをある悠元寮生がミシンで修復してくれ、見事に「愛」は修復され、ことなきをえた(?)のだった。

 ついでに書くと、情宣班が性にあっていた僕は、いつかアドバルーンをもらって来て、高々と寮祭とかの宣伝をしたいと思っていたが、実現できずに卒寮となってしまった。やり残した事は多いなぁ。